44銘柄の「梅酒マッピング図」
前号では、ご家庭で楽しめる香り高い味わいが特徴の「梅酒ビア」の作り方と、混ぜ合わせるお酒の選び方を取り上げた。
数多ある梅酒の中からそれぞれの味わいを知ることは容易ではない。銘柄によって甘さや辛さ、芳醇さや淡麗さが大きく異なる梅酒を見極めるために便利なツールがある。今週は、和歌山県内の本格梅酒をそれぞれの味わいの特徴により図式化した「梅酒マッピング図」を紹介したい。
梅酒マッピング図は県食品流通課がことし3月に公開を始めた。梅酒の消費拡大と「本格梅酒」の認知度向上が狙い。
本格梅酒とは、日本洋酒酒造組合が制定した自主基準で、梅、糖類、酒類のみを原料とし酸味料、着色料、香料などを使用していない梅酒のこと。
県と梅酒生産など31の事業者で構成する「本場・紀州産梅酒の会」、県内20の生産者が協力し44種の銘柄を甘味(辛口~甘口)、香味(芳醇~淡麗)にマッピング。さらに、酸味の度合いを星印で表示するなど、消費者が好みの味を基に銘柄を選びやすくする工夫を加えた。梅酒ソムリエの金谷優氏が監修。
梅酒マッピング図は、香味を縦軸、甘味を横軸に、梅酒の銘柄を画像とともにマッピング。銘柄の横に番号が振られ、生産者と連絡先の一覧、県内6市町村の生産地も記載されている。同課のウェブサイトからダウンロードすることができる。
無添加で県産の梅酒そのものの味わいにふれられ、梅酒カクテルに使用する銘柄選びや混合の割合を決める上で参考になるもの。マッピング図を見ながら酒屋やスーパーで好みの梅酒を選び、カクテル作りに挑戦してみては。
(次田尚弘/和歌山市)