シーソーゲーム制す 貴志川がサヨナラ発進
第101回全国高校野球選手権和歌山大会4日目の15日は、和歌山市の和歌山県営紀三井寺球場で2回戦3試合があり、第1試合で貴志川が有田中央を11―10で下し、4年ぶりの勝利を飾った。
◇第1試合
有田中央 | 0 | 1 | 1 | 3 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 10 |
貴志川 | 0 | 3 | 1 | 1 | 1 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 11 |
〔有〕矢舩、山本―村田〔貴〕村田、松本、中津、川添―筒井▽2塁打=中本、國松、木戸、角本(有)川添2、吉田2、筒井(貴)
貴志川は3点を追う6回裏、相手の失策や3番・筒井の右翼線2塁打などで3点を奪い追い付いた。同点で迎えた延長10回裏は1死から8番の山本が左前打で出塁。2死となった後、1番の吉田主将が初球を中堅に弾き返し、1塁から山本が生還してサヨナラ勝ちを決めた。
投手陣は5回途中から登板した川添が右上手から直球とスライダーを低めに集めて打たせて取り、5回3分の1を4安打1失点。好救援でチームに流れを呼び込んだ。
秦野俊哉監督は16安打で11点を奪った打線について「初戦で硬くなる中、良い感じで振れていた。大会前からすごく粘りが出てきたので安心して見ていた」と話し、「きょうは守備で0点をつくれない回が続いてしまった。守備がまだまだなので次の試合までに修正したい」と気を引き締めた。
殊勲の吉田主将はサヨナラ打の場面を「初球から体ごとぶつけるスイングで思い切り振ると決めていた。(走者の)山本はチーム一の俊足なのでセーフになると信じていた」と振り返り、「チーム一丸となって最低でも8強に入りたい」と一勝に満足せず、次の試合を見据えていた。
好救援を見せた川添は「有田中央の打線はどんどん振ってくるので怖さはあったが、集中力を切らさず打たせて取る自分の投球ができた」と胸を張った。
◇第2試合
南部龍神 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
箕島 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1x | 4 |
〔南〕小川、辻岡―中岸〔箕〕岩鼻―武内▽2塁打=小川(南)山田、武内(箕)