来秋にダイヤ改正へ 紀の川市地域巡回バス
紀の川市地域巡回バスのダイヤ改正が、来年秋ごろをめどに計画されている。定時定路線型の小型車両を導入し、現在の「細野貴志川コース」(紀の川市役所~垣内)を、貴志川支所周辺~垣内間、「桃山鞆渕コース」(市役所~下志賀)を桃山支所周辺~下志賀間にする。区間を短縮して運行頻度を増やしたい考えで、地域住民の移動の利便性が高まると期待される。
地域巡回バスは、市内の主な公共施設や病院、鉄道駅などを巡回。現在3路線8コースで運行している。各コース1乗車100円で利用できる。市は2016年度の市民意識調査を実施した際、40項目のうちの「公共交通ネットワークの充実」が低水準にあり、17年度と18年度調査ではワースト1位だったことに問題意識を持った。
地域公共サービスの人口カバー状況は97・6%と高いにもかかわらず、地域巡回バスの利用頻度は97・7%が「ほとんど利用しない」と回答。「乗りたいけど利用しづらい」などの住民の声を解消しようと動いた。
「細野貴志川コース」は市役所から垣内まで約1時間20分、「桃山鞆渕コース」は市役所から下志賀まで約1時間15分を要する。「路線一本一本が長い」という声に応えるため、運行区間を区切り短くして運行頻度を上げていきたいと計画している。また出発時間を毎時の同時刻にして統一化を図りたい意向だ。
18年1月に沿線住民を対象にシンポジウム、4月には「細野貴志川コース」と「桃山鞆渕コース」の沿線住民に説明会を実施。計画が正式に決まれば来年秋ごろから約2年間試運行する。同市地域創生課の担当者は「今後も住民や事業者が参画する市の協議会で検討等を進めていく」と話している。