和歌山市に反対署名 メガソーラーで楠見地区
和歌山市北部の和泉山脈で計画されている大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の一つ「和歌山平井太陽光発電所」について、計画地の楠見地区連合自治会(楠見皓生会長)は23日、反対署名1万4743筆を尾花正啓市長に提出し、建設を許可しないよう求めた。
同発電所は、同市平井、大谷、善明寺にまたがる65・94㌶に約12万7000枚の太陽光パネルを設置し、最大3万8500㌔㍗を発電するもので、2022年から20年間の稼働を予定している。
事業主体は、㈱SUNホールディングス(東京都)内に設立された和歌山太陽光合同会社。計画地のうち半分の33㌶を切り土や盛り土で造成し、雨水などをためる調整池を4カ所造るとしている。
今回の署名は8月3~20日に集めた。建設反対の理由として、森林伐採による大規模な土砂災害や河川の氾濫、計画地を通る中央構造線での地震が発生した場合の被害の拡大、景観の破壊などの懸念を挙げている。
楠見会長と同地区内の単位自治会長ら6人が市役所を訪れ、署名を提出した。
楠見会長は「建設で木を切り、谷を埋めることで、想定外の災害が発生することを危惧している。近隣地域からも心配する声があり、市として認可しないでもらいたい」と求め、尾花市長は「短期間で多くの署名が集まり、反対の声が大きいと感じている。計画を審査している段階であり、皆さんの意見をしっかりと受け止める」と述べ、慎重に判断する姿勢を示した。