看護師も医療 医大で特定行為研修修了式

和歌山県立医科大学は19日、医師や歯科医師の判断がなくても一部の診療補助行為(特定行為)ができる看護師を目指す「看護師特定行為研修」の第3期生修了式を和歌山市紀三井寺の同大付属病院で行った。

高齢化が急速に進む中、国は在宅・地域医療の推進に向け特定行為ができる看護師の増加に取り組んでおり、同大は2017年から研修を開始。看護師らは同大と提携している放送大学のオンライン授業で共通(基礎)科目を学び、「栄養に係るカテーテル管理」や「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」などについて県立医大で講義や実習を受けた。

この日は修了者11人のうち10人が出席。同大の宮下和久理事長から一人ひとりに修了証書が手渡された。宮下理事長は「培った技術と倫理観をそれぞれの職場で発揮し、地域医療にまい進してください」と呼び掛け、山上裕機病院長は「地域の高度医療の担い手としてますます活躍してほしい。仲間同士で互いに手を取り合い、より良い看護、医療を目指してください」とあいさつした。

修了者を代表し、川北ひささんが「就労しながらの勉強は簡単ではなく、レポートの多さに悪戦苦闘し、眠れないこともあったが、仲間に助けられた。患者さんに寄り添い安全で安心できる特定行為を実践し、保健医療の発展に尽くしていきたい」と謝辞を述べた。

宮下理事長㊧から修了証書を受け取る修了者

宮下理事長㊧から修了証書を受け取る修了者