特殊詐欺被害を防止 ファミマ店員に感謝状

特殊詐欺被害を未然に防いだとして、海南署(増田佳則署長)は3日、ファミリーマート紀美野町店の西圭司店長(40)と店員の森下尚美さん(44)に感謝状を贈った。

同署によると9月2日午後5時30分ごろ、来店した40代ぐらいの男性から合計30万円分のウェブマネー購入の申し出があったことに対し、西店長と森下さんが購入額が高額であることから詐欺を疑って声を掛け、購入を思いとどまらせたという。

男性は電話で話しながら焦ったような表情で来店。ATM機器の周辺をうろついていたため、西店長らは不審に感じたという。POSAカード6枚をレジで購入ようとしたため、男性が犯人とつながっている携帯電話を耳元から離した隙を見て「詐欺ではないですか。警察を呼んであげるから待ちなあ」などと小声で話し掛けた。

男性は次第に落ち着いて購入に至らず、警察官が到着するまで犯人との会話を続けて特殊詐欺発生防止に協力した。

感謝状の贈呈は同署で行われ、2人は「お客さんの様子がおかしいと思ったことから踏み込んで声を掛けたが、被害を防げて良かった。男性の家族も喜んでくれた」と笑顔。

ファミリーマート和歌山南営業所営業所長代行の日野将志さん(32)は「大切なお客さんのため、これからも警察や地域と連携して被害がなくなるよう努めたい」と話していた。

感謝状を手に(左から)増田署長、西店長、森下さん

感謝状を手に(左から)増田署長、西店長、森下さん