栃木へ支援物資送る 海南市が台風19号で
海南市は17日午後、台風19号で多くの家屋が床上、床下浸水の被害を受けた栃木県佐野市に、緊急支援物資として家庭用品約5万点を送った。
両市は日本に多い姓「佐藤」と「鈴木」に由縁(ゆかり)のあることから、ともに地域振興を目指そうとことし9月、親書を交わしている。
佐野市によると秋山川の氾濫で床上浸水の被害を受けたのは約1500軒、床下は約3000軒で約1万人の市民が生活に影響を受けているという。
市民から「泥を掃き出す掃除道具が足りない」との声を聞いた同市職員が16日朝、海南市の企画財政課に電話連絡。相談を受けた神出政巳海南市長が、海南特産家庭用品協同組合(鳥井俊幸理事長)に協力を要請したところ、同日中に全組合員約90社に物資の提供を依頼するファックスが送られた。
物資を輸送する4㌧トラックは第1便として、22社提供の5万145点のデッキブラシやたわし、スポンジの一部を積んで海南市役所を出発し、18日の早朝、佐野市の復旧拠点に到着予定。以降、第2便も輸送される。
同組合の山東昭彦事務局長は短時間に大量の物資が集積されたことについて「現場の大変さを思い、協力要請に快く応じてくれてありがたい」と話した。