就職氷河期世代を採用へ 県が21年度から
和歌山県は5日、バブル崩壊後の就職氷河期に就職活動を行った世代を対象に職員を募集すると発表した。2021年4月時点で36~45歳の人が対象。5人程度の採用を予定しており、仁坂吉伸知事は同日の定例記者会見で「県庁が自ら(氷河期世代の採用に)乗り出したのは大きなメッセージになるのでは」と述べた。
県人事課によると、「直近過去1年間に正規雇用で就労していない」「正規雇用で就労した期間が通算3年以下」の条件を満たす人が対象。21年4月の採用を予定しており、教養試験(大学卒業程度)、論文試験、面接試験などを実施して合否を決める。入庁時の役職は主事で最初の勤務地は県内各地の振興局や県税事務所などを想定。試験内容の詳細や実施時期などについては県人事委員会と協議して決めるという。
仁坂知事は「県も民間に対して(就職氷河期世代の採用を)呼び掛けている。人手不足が言われる中、正規雇用の方が良いと思う人はどんどん雇ってあげたら良い」と述べ、採用後の仕事については「最初はルーティン的な仕事や対外折衝の仕事をしながら県庁の仕事の回り方を覚えてもらい、県庁職員としての素養を身に付けてもらいたい」と述べた。
また、県外の民間企業などでさまざまな経験をしてきた人を対象とした採用も実施すると発表。21年4月1日時点で40歳以下で県外に本社のある企業などで7年以上の職務経験がある人を3人程度募集する。同年4月の採用を予定しており、教養試験や面接試験などで合否を決定する。