非常袋に歯ブラシを 歯科衛生士会が呼び掛け
和歌山県歯科衛生士会(山下千穂会長)による災害時の口腔ケアの啓発活動が5日、和歌山市美園町のJR和歌山駅前で行われた。
災害時、避難場所では水不足などで歯磨きができず、そのまま避難生活が長引くと口の中の細菌が繁殖したり、体の抵抗力が低下したりして誤嚥性肺炎などの病気につながる可能性がある。普段から歯科医院の定期健診を受け、避難所でも口をしっかりすすいだり、唾液を分泌させたりすることで口腔ケアができるため、同会では非常持ち出し袋に歯ブラシや洗口液を一緒に入れてもらうようPRしている。
同会では県内6カ所で啓発活動を実施。同駅前では、会員8人が歯ブラシと歯磨き粉、液体歯磨きを600セット配布。駅利用者に感染症予防と歯磨きの大切さを呼び掛けた。
山下会長は「非常袋には口のケアグッズを入れ、口から全身の病気を防いでもらいたい。病気による災害関連死の減少につながれば」と話していた。