中山さんに国税庁長官賞 高校生の税の作文

国税庁が募集した2019年度「税に関する高校生の作文」で、和歌山県立桐蔭高校1年の中山結夢(ゆめ)さんが全国で12人、近畿で1人しか選ばれない国税庁長官賞を受賞した。18日に和歌山市二番丁の和歌山税務署で表彰式が行われ、篠田篤司署長から賞状が手渡され、中山さんは「こんなすごい賞をもらえるとは思わなかった」とはにかみながら語った。

全国の高校生に税への関心を深めてもらおうと実施しており、ことしで58年目。全国から1818校・21万4421編、うち県内から44校・4917編の応募があった。

国税庁長官賞は各地方の国税局で1人ずつ、全国で12人に贈られる。大阪国税局が管轄する近畿2府4県では355校・4万5206編の応募があった。

中山さんの作文では、消費税率10%への増税を前に、税金を払うことは「損」なのかを調べ、社会保障制度をはじめさまざまな形で自分たちの生活の支えになっていることを知り、自身の祖父の介護も税金による社会保障に支えられていたと気付いたことを記している。

受賞について中山さんは「作文を書いたことで、税はデメリットだけでなく、生活を支えてくれるものと分かった。今は税金に支えられている子どもだけど、大人になったらきちんと納税したい」と話した。

和歌山税務署管内ではこの他、県内で7人が選ばれる県知事賞に和歌山市立和歌山高校1年の山本沙季さん、県租税教育推進連絡協議会賞に県立桐蔭高校の勝井悠斗君が選ばれた。また、県立海南高校1年の榎本翠さんが、近畿賞に当たる納税協会連合会会長賞を受賞。表彰は海南税務署で行う。

その他の受賞者は次の皆さん。

【和歌山税務署長賞】角野水咲(智弁和歌山1年)▽川端千彩咲(向陽1年)▽坂浦友珠(同1年)▽松尾美海(和歌山信愛1年)▽松田菜那(桐蔭1年)

【和歌山市租税教育推進協議会長賞】下林奏星(和歌山商業3年)▽田中くるみ(向陽1年)▽中條綾乃(和歌山北1年)▽中下璃子(和歌山信愛1年)▽畠山大空(和歌山北西校舎1年)

【和歌山納税協会長賞】赤坂天我(和歌山工業1年)▽天野菫(桐蔭1年)▽井辺節子(智弁和歌山1年)▽坂東咲希(向陽1年)▽宮本照久(桐蔭1年)

【近畿税理士会和歌山支部長賞】橘夏南(桐蔭1年)▽松房杏実(向陽1年)

左から入賞した中山さん勝井さん㊧、山本さん

左から入賞した中山さん勝井さん㊧、山本さん