虐待から子どもを守る 紀の川市でキフパン

11月の児童虐待防止月間に合わせ、パンの売り上げの一部を子どもの虐待防止活動に寄付する取り組み「キフパン」が30日まで、和歌山県紀の川市西大井のパン店「パン・ド・パニエ」で行われている。

御坊市を中心に子育て支援や虐待防止活動に取り組むHML(ハミル=ハッピー・ママ・ライフ)の事業。身近なパンを買うことで子どもを守る活動に寄付できるようにし、虐待防止の啓発をしようと2012年から実施している。

寄付対象のパンの売り上げの10%が、子どもへの暴力を防止するプログラム「CAP」のワークショップ実施費用などに充てられる。

多い年では県内5カ所のパン店が参加し、17年に終了した活動だが、パン・ド・パニエの東直樹代表が「何事も続けることが大切。いい取り組みだから細く長く続けましょう」と提案したことから、昨年に続いてことしも同店で販売することとなった。

同店の寄付対象はメロンパン(税別130円)。東代表は「パンを通じて地域社会に貢献するのが店の理念。人々が集まる場所であったり、何気ない会話ができるコミュニティーでありたい」と話している。

HML事務局の竿本有紀さんは「児童虐待防止月間中、社会全体で子どもの幸せや人権を守るために、それぞれの立場でできることを考えて、行動を起こしてほしい。キフパン購入もその行動の一つになると思います」と呼び掛けている。

営業時間は午前7時半から午後7時半まで。日曜・祝日は休み。

問い合わせは同店(℡0736・77・3307)。

「キフパン」に取り組む東代表㊧、竿本さんら(HML提供)

「キフパン」に取り組む東代表㊧、竿本さんら(HML提供)