智弁に吉報届くか センバツ出場校きょう決定

3月19日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する「第92回選抜高校野球大会」の出場32校が、24日に決定する。5季連続で甲子園に出場中の智弁和歌山は昨秋の近畿大会で8強にとどまり、出場できるかどうか微妙な状況。吉報を信じて練習に励む選手たちに話を聞いた。

近畿の一般選考枠は6。近畿大会優勝の天理、準優勝の大阪桐蔭、4強の履正社、智弁学園に加え、投打に「超高校級」選手を擁し大阪桐蔭と1点差の接戦を演じた明石商も選ばれる可能性が高いと見られる。残り1枠を8強の智弁と京都翔英、奈良大付が争う。3校の戦いぶりを見ると、京都翔英と奈良大付が準々決勝でコールド負けを喫したのに対し、智弁は智弁学園と13―17と互角の打ち合いを見せている。

チームはセンバツを想定し、紅白戦や実戦形式の打撃練習もこなすなどチーム力の底上げに余念がない。昨秋は1番・中堅としてチームをけん引した細川凌平主将(2年)は「秋は近畿4強をつかめず自分たちの弱さが分かった。選ばれるか不安」と心境を語る。11月から中学時代に約1年間だけ経験のある遊撃に挑戦しており、「外野に比べて打球のスピード感は違うが楽しい。送球にも不安はない」と明るい表情を見せる。中堅には宮坂厚希(1年)の起用が有力だ。

投手陣は旧チームから登板経験のある投手が残り中谷仁監督の信頼も厚い。昨夏の甲子園で6回3分の1を1失点と好投し、秋は投手陣の軸として奮闘した左腕の矢田真那斗(2年)は「秋は重圧に負けた」と振り返る。筋トレや走り込みに加え、練習中や寝る前に炭水化物を積極的に摂取しているといい「夏から体重が約5㌔増えたので、下半身が安定し球の質が変わってきた。140㌔超えが目標」と語る。「甲子園は1球で人生が大きく変わる。また甲子園で投げたい」と意気込んでいる。

打撃練習に励む智弁の選手たち

打撃練習に励む智弁の選手たち