初の企業進出が決定 紀の川市の工業団地

 昨年6月に着工、ことし8月の完成を目指し造成工事が進められている紀の川市北勢田の北勢田第2工業団地に、愛知県に本社を置く中部抵抗器㈱(光松謙一社長)の誘致が決まった。同工業団地への進出決定は初めて。仁坂吉伸知事が21日の定例会見で明らかにした。調印式は27日に県庁で行われる。

 県によると、同社は昭和14年創業で資本金2400万円、売上高283億3100万円(平成22年12月期)、正社員414人(非正社員28人)。空調機に使う熱交換器やエレベーターのボックス関連製品を製造している。

 入居区画は同工業団地5区画で最も広い最北部の約1万8664平方㍍の敷地。約10億2600万円を投じ、業務用空調機の熱交換機器を製造する工場を新設する。来年8月の操業開始を目指す。県内の雇用は操業から3年間で正社員21人、パート従業員など118人を採用する計画だ。

 昨年夏ごろに同社が三菱電機㈱冷熱システム製作所(和歌山市手平)との取り引きの関係で工場用地を探していた際に、県が用地を紹介した。

 同日、紀の川市も「造成完成前に優良企業が進出したことは企業誘致に弾みが付き、ありがたい」とのコメントを発表した。