雑賀小PTAと和工生 ワンチームで献血に協力

冬場であることに加え、新型コロナウイルスの感染拡大により献血協力者の減少が危惧(きぐ)されている。そんな中「コロナウイルスに打ち勝とう」と、和歌山市西浜の雑賀小学校のPTAと和歌山工業高校ラグビー部の生徒が〝ワンチーム〟を組み、献血に協力するなど、啓発活動を行った。

21日、雑賀小学校には保護者や周辺の地域の住民、同部以外にも剣道部や野球部の生徒が集まり、献血に協力した。

同小PTAの献血活動はことしで50周年を迎え、和工ラグビー部との協力は10回目。今回の献血で67人を受け付け、52人から採血した(昨年は52人受け付け、採血者45人)。

県赤十字血液センターによると、寒い時期は体調を崩しがちで献血者が減少傾向。また、冬場は特に脳疾患や心臓疾患などが多くなり、血液製剤の需要が高まるという。年間を通して安定的な血液の確保が必要とされているが、今回は新型コロナウイルスの影響で外出を控えるなどして献血者がさらに減少するのではないかと懸念されている。

自身も雑賀小学校の卒業生という、同校PTA副会長の成瀨裕之さん(47)は「母もPTA活動で献血の呼び掛けをしていたのを今も覚えています。私自身、献血に協力するのは初めて。コロナウイルスに負けじと、学生たちと一緒に輸血が必要な人のために役に立てれば」と話した。息子の大翔君(11)も「お父さんが苦しんでいる人のために献血するのを見て、僕も大人になったらしたいと思います」と笑顔だった。

今回で2回目の献血という和工ラグビー部の木村英太君(16)は「雑賀小学校と和工が困っている人のために協力し合うのは良いことだと思うし、僕たちにとってもうれしいこと」と話した。

献血に協力する雑賀小のPTAや和工の生徒たち