スキーで鍛えた健脚で 聖火ランナー山本弘茂さん

スキー歴は約40年。全日本スキー連盟公認指導員で和歌山県スキー指導員会の会長を務める。毎年冬に行われる紀の川市のスキー教室では、指導員としてスキーの面白さや滑り方を小中学生たちに伝えている。「和歌山では雪に親しむ機会がない。県内ではスキーをする人や指導員が減っており、多くの人にウインタースポーツの楽しさを知ってもらえたら」と話す。

同市粉河地区で生まれ育ち、那賀高校、近畿大学を経て粉河町(当時)の職員に。主に土木や農業関係の仕事に携わった。スキーを本格的に始めたのは20代前半の頃。友人から誘われてやってみると「大自然の中を滑るのは楽しい」と感じ、のめり込んだ。現在は農家としてイチジクや柿、ハッサクなどを育て、冬場は車を運転し長野県のスキー場に通う。

スキーだけでなく野球や水泳などさまざまなスポーツを観戦する。五輪・パラリンピックに向けて「日本代表の選手が表彰台に上がると自分もうれしくなる」と話し、聖火リレーには「大会を盛り上げ、スポーツの楽しさを(多くの人と)分かち合いたい」との思いから応募した。聖火ランナーとして走ることが決まった時は「栄誉なこと。めちゃくちゃうれしかった」という。スキーで鍛えた健脚で紀州路を駆けるつもりだ。

山本弘茂さん