休業要請は現時点で行わず 知事が方針示す
政府からの緊急事態宣言が全国に拡大されたことを受け、和歌山県は17日に県庁南別館で対策本部会議を開いた。県内の飲食店などに対する休業要請については、「県内の感染の状況が大きく変わった訳ではない」として現時点では行わない方針を示した。これまでの外出自粛に加えて、不要不急の県外への往来や訪問客の受け入れを自粛するように強く求めた。
外出自粛についてはこれまでにも「お願い」の形で県民に求めていたが、宣言を受けて内容を強化。宣言は大型連休中の人の往来による感染拡大を懸念しているが、大型連休前から移動の自粛は必要として通勤や出張なども含めた県外への外出を自粛し、できる限りテレワークの活用を求めた。
特定警戒都道府県の13の地域以外からの訪問客の受け入れも自粛し、宿泊予約などの受け付けも控えてもらいたいとした。対象地域への通院も自粛し、薬を送ってもらったり、電話で相談したりするように呼び掛けた。また、「3密」が重なる場所や接客を伴う飲食店の利用、大人数での買い物なども引き続き自粛を求めた。
特定警戒都道府県が6道府県追加され、13都道府県になったことから、帰省、転勤してきた人には必ず2週間待機し、専用連絡ダイヤルに電話するように再度呼び掛けた。
会議後の会見で仁坂吉伸知事は「緊急事態宣言は出ても、和歌山自体に大きく変化があった訳ではない。落ち着いて自粛をしてもらいたい。さらに強化する必要がないように、良識ある行動をお願いしたい」と県民に協力を求めた。