県の休業要請1日に全解除 学校再開も決定

和歌山県は29日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を県庁で開き、感染拡大防止のために行っている事業者への休業要請を6月1日午前0時に全て解除することを決めた。接待を伴う飲食店やライブハウスなどが対象となる。県外への移動も東京都や北海道など5都道県を除き自粛は呼び掛けないとした。臨時休校が続いている県立学校は1日の授業再開を決めた。

休業要請解除の対象は、スナックやナイトクラブ、バーなどの飲食店のうち接待を伴う店舗、性風俗店やライブハウスなど。県立施設も6月1日から通常の運営とする。県は全業種に対し、感染を防ぐために各業界が定めたガイドラインを順守し、ガイドラインがない業界については県が定める独自のガイドラインを守るよう求める。

県外との往来は、6月18日まで東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、北海道の5都道県への移動は慎重に考え、5都道県からの来客の受け入れは控えるよう求めている。1日以降に5都道県から帰省や転勤で県内に来た場合は、2週間の自宅待機と県の帰国者・帰省者・転勤者連絡ダイヤル(℡073・441・2170)に連絡するよう呼び掛ける。

県立中学・高校については、感染を防ぐため1教室に多くの生徒が集まらないようにした上で、1日から分散形式などで授業を再開し、15日をめどに通常授業へ移行する。部活動は、県教育委員会のガイドラインに従い1日から段階的に実施し、密接な練習環境は避ける。県立特別支援学校は、1日から障害の種別に応じて分散形式などで授業を行う。

会議終了後に記者会見した仁坂吉伸知事は「コロナが世界で消えたわけではなく、ワクチンもないが、永久にこれ(自粛や休業要請)を続けていたら支援策の原資が枯渇してしまう。気を付けながら勇気をもって再建していかないといけない」と述べ、感染拡大防止と社会経済活動を両立する必要性を訴えた。

19日以降の5都道県との往来については「状況と政府次第」と述べた。

 

休業要請の解除を発表する仁坂知事