県基準2項目で上回る 県染拡大で陽性130人
和歌山県は27日、県内の10~40代の8人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。県が自粛要請レベルの引き上げ基準としている4項目のうち、新規陽性者数など2項目の数値が基準を上回り、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「大変憂慮すべき状況となっている」と述べ、感染予防対策の徹底を呼び掛けている。
県は、①一日あたりの新規陽性者数が5人以上で複数日出現②肺炎患者陽性率5%以上③新規感染陽性率5%以上④病床使用率50%以上――の4項目の基準を示し、全て上回った場合、不要不急の外出や営業自体の自粛などの要請内容を引き上げるとしており、27日時点で①③の2項目が基準を上回っている。
27日の新規感染者のうち、岩出保健所管内の20代男子大学生は、23日に感染が発表された20代男性と同じ大学の友人で濃厚接触者。同じく濃厚接触者で26日に発表された大学の友人である20代男性と3人で、20日に飲食や宿泊をしていた。症状はない。
25日に発表された10代男子大学生の濃厚接触者では、同居家族で岩出保健所管内の40代女性看護師、同じ大学の友人である和歌山市の10代男性の2人の陽性が確認された。いずれも無症状。
女性看護師は県内の医療機関に勤務しているが、感染が疑われる期間には出勤がなかった。10代男性は20日、大阪府内の友人宅で飲食、宿泊をしていた。
岩出保健所管内の20代女子大学生は、17、18日に大阪市内のバーやクラブに行っており、22日から発熱や頭痛などの症状が出ていた。
和歌山市の30代男性看護師は、大阪府内の医療機関に勤務し、22日から発熱や全身倦怠感などの症状があった。21、22日は出勤しており、10~20日のうち5日、大阪市内で飲食をしていた。
和歌山市の10代女子大学生は、16日に発熱や全身倦怠感などがあり、17日に医療機関を受診し、新型コロナは陰性だったが、マイコプラズマ肺炎と分かった。解熱した後、23日に再び発熱。新型コロナ発症はこの日とみられ、26日に陽性が確認された。
和歌山市の20代男性スポーツ選手2人も感染した。2人はチームメートで、一人は兵庫県が弟の感染を発表しており、濃厚接触者として検査し、陽性が判明。23日から発熱や関節筋肉痛などの症状が出ていた。
もう一人は21日に一緒に練習をしていたことから濃厚接触者として検査。23日からせきなどの症状があった。
2人が所属するチームの他の選手10人も検査を行う。
今回を含め県内の感染者は累計130人となり、38人が入院している。