一日の感染者が最多更新 病床「余裕ある」
和歌山県は2日までに、県内の20~70代の17人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表し、1日には一日の感染確認として過去最多の13人を記録した。病状はいずれも無症状か安定している。県内の感染者は累計167人、入院患者は50人となったが、病床数について県福祉保健部の野㞍孝子技監は「増床を進めており、今のところは余裕がある」と話した。
1日の新規感染者のうち2人は、7月27日に発表された日本競輪選手会和歌山支部の選手の別居家族。和歌山市の50代女性会社員と60代男性経営者で、いずれも濃厚接触者として行った一度目の検査では陰性だったが、その後に症状が現れ、再検査で陽性となった。
橋本保健所管内の60代主婦は、29日発表の60代男性の同居家族で、30日からせきや発熱などの症状が出ていた。
クラスターとなった訪問介護事業所関係では、入浴サービスを受けた利用者の濃厚接触者4人の陽性も確認された。
海南保健所管内の60代男性利用者の同居家族は3人が陽性。いずれも無職女性で、60代が1人、30代が2人。30代のうち1人は無症状。
和歌山市の80代男性利用者の同居家族は、70代の無職女性1人が陽性となり、症状はない。
31日発表の御坊保健所管内の20代男性の濃厚接触者では、友人で同管内の20代男性会社員1人の陽性が判明。1日から発熱などの症状が出ており、友人や職場関係者らの検査を進めている。
31日発表の和歌山市の80代男性の濃厚接触者では、男性の自営業を手伝っていた別居家族で同市の40代女性の陽性が判明。17日から発熱などの症状があり、この女性が先に感染したとみられる。
この他、新たな感染ルートによるのが、田辺保健所管内の40代介護職員の女性、岩出保健所管内の40代自営業男性、和歌山市の20代女性、同市の60代男性会社員の4人。
40代女性は25日に大阪市内の別居家族宅で宿泊し、26日から咽頭痛、吐き気などの症状が出た。感染が疑われる期間に介護事業での勤務はなかった。後に別居家族も陽性が確認されている。
40代男性は16~26日かけての5日間、大阪市や京都市、愛知県に出掛け、27日から発熱やせきなどの症状があった。
20代女性は27日から全身倦怠感などの症状があり、日常の買い物程度の外出しかしていないとする一方、和歌山市の調査に職業を明らかにしていないという。
60代男性は大阪市内に通勤しており、26日の勤務後に発熱や全身倦怠感などの症状が出ていた。
2日の感染者は、岩出保健所管内の40代男性会社員と、いずれも和歌山市の20代男性会社員、20代女性会社員、40代男性医師の4人。
40代男性会社員は訪問介護事業所関係の濃厚接触者で、29日発表の女性看護師の同居家族。20代男性会社員は31日発表の女性看護師の同居者で、症状はない。
20代女性会社員は和歌山市内と大阪府内に勤務し、17~28日にかけての5日間、府内や神戸市などで友人らと飲食や買い物をし、29日から発熱やせきなどの症状があった。
40代男性医師は1日から発熱やせきの症状が現れているが、患者との濃厚接触はない。
過去最多の一日13人の新規感染者について野㞍技監は、13人のうち9人が濃厚接触者であり、感染者の行動履歴を調査し、対処する県の対策はうまく機能しているとした上で、「県外での飲食などには十分注意してほしい」と改めて呼び掛けた。