補助金890万円返還請求 県が和歌山市に

和歌山県和歌山市が2月、子ども会への交付金の不適正使用と、市内の児童館で実態のない人権教室などに講師謝金が支払われていたことを発表したのを受け、県は14日、財源として使われていた県の補助金計約890万円を31日までに返還するよう市に命じた。

子ども会への交付金の不適正使用があったのは平井地区子ども会で、2013~17年度の5年間にわたり交付金の一部を他の用途に使用しながら、架空の領収書などを提出し、適正を装っていた。県は、県青少年育成事業補助金(補助率2分の1)508万5640円の返還を請求した。

不適正な講師謝金の支出は、平井、鳴神の児童館などで13~18年度に行われていた。県は、県人権啓発市町村助成事業補助金(同)として実態のない謝金に使われた383万2000円と、県の検査で分かった事務手続きのミスにより実際の開催時間や回数より多く支払われていた1万3000円の返還を求めた。

加算金が発生するため、県は市からの返還確認後に金額を決定し、改めて納付を求める。