スマホで確認、密回避 和市が混雑情報発信へ
新型コロナウイルス感染防止対策の一環として、和歌山県和歌山市は20日、市役所窓口の混雑状況をリアルタイムに伝えるシステム「混雑ランプ」を9月10日に導入すると発表した。西日本の自治体で初の取り組みで、混み具合を3段階でホームページに表示し、スマートフォンなどで確認して混雑時の来庁を避けてもらい、市民が「密」になることを防ぐ。
地域情報のウェブサイトやアプリなどを運営する㈱ロコガイド(東京都港区、穐田誉輝代表取締役)が提供するシステムを使い、㈱和歌山新報社(和歌山市福町、津村周社長)が協力する。
混雑ランプは、混雑状況を信号機のように3色で表示し、青は「空き」(待ち時間の目安20分以内)、黄は「やや混み」(同20~60分)、赤は「混み」(同60分以上)となっている。
元は、全国約5万店が利用するロコガイドのチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」で無償提供を始めたサービスで、自治体ではこれまでに福井県、静岡県浜松市、三重県桑名市など1県7市区が導入している。
和歌山市で混雑ランプを導入する窓口は、各種申請や証明書の交付などの業務をしている本庁舎1階の市民課、国保年金課、東庁舎1階の保険総務課(高齢者医療班)、介護保険課、障害者支援課、生活支援第1・2課、同2階の高齢者・地域福祉課、こども家庭課、保育こども園課、市内7カ所のサービスセンターを予定している。
20日の定例記者会見で尾花正啓市長は、以前から窓口の混雑で1時間以上の待ち時間が発生する場合があり、市民から対策を求める声があったとし、さらに新型コロナウイルス対策で窓口が「密」になるのを防ぐ必要があることから、導入を決めたと説明。「混雑時の来庁が避けられ、感染予防に役立つと期待している」と話した。
市は今後、ロコガイド、和歌山新報社と、ICT(情報通信技術)を活用した地域情報発信に関する連携協定の締結を予定している。