感染予防し初詣を 県神社庁が対策委を発足
和歌山県神社庁(庁長=九鬼家隆熊野本宮大社宮司)は、来年の初詣に向けて新型コロナウイルス感染症拡大防止のための新しい参拝方法を考える対策委員会を設置し、8月28日に和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で発足会を開いた。
同庁ではこれまでにも加盟する414社に、ちょうずでひしゃくの使用を避けることや祭典中の換気、手が触れやすい箇所の消毒など対策を呼び掛けてきた。
委員会は多くの神社で最も人が集まる時期となる初詣に向けて、神職や参拝者の他、氏子や地域の人々にも安心して参拝してもらおうと発足した。今後は委員長の上野顯熊野速玉大社宮司と副委員長、委員の10人が外部の専門家などからの意見も聞きつつ会議を行い、11月ごろに初詣の注意点や参拝方法をまとめて発表する予定。
発足式で上野宮司は「和歌山は地形から参拝する人の多い神社、少ない神社があり、感染対策についても意識が違うところがある。自分たちだけでなく、氏子、総代、お参りに来る方々にも意識を共有してもらい、安心してお参りいただきたい」とあいさつ。九鬼庁長は「皆さんには初詣に来られる方が安心安全にお参りできることを基準に、参拝のいろいろな形を示してもらえたら」と述べた。
この日はオブザーバーとして県健康推進課感染症対策班の並川敏章班長らが出席し、三が日以外の参拝を勧めて分散させるなどの意見が出され、現状の感染症対策についても報告された。