特殊詐欺被害を阻止 コンビニ店長に感謝状
特殊詐欺被害を未然に防いだとして、和歌山西署は、コンビニエンスストア「セブン―イレブン」和歌山市駅前店店長の木下由美さん(55)に感謝状を贈呈した。
同署によると、10月9日午後2時ごろ、高齢の男性が来店し、電子マネーのプリペイドカード2万円分を購入。男性から「電子マネーの使い方を教えてほしい」と聞かれた木下さんは、使い方を知らずにカードを購入したことを不審に思い、特殊詐欺の被害に遭っているのではないかと疑った。用途などを質問したところ、男性が「業者に支払う」などと答えたことから詐欺だと確信し、110番通報した。
現場に駆け付けた署員が男性から詳しく事情を聞き、アダルトサイトの退会費用の名目で電子マネーを購入するよう誘導されていたことが分かった。
県警は10月6日から、県内のコンビニに対し、高齢者が高額な電子マネーを購入した際に全件を110番通報するよう協力を要請している。今回は同署管内で要請後初めて、水際で被害を阻止した事例となった。
同署で感謝状の贈呈式が行われ、木下さんは「詐欺を未然に防げて良かった。お客さまの高額購入のときには気を付けています。これからも積極的に声を掛けていこうと思います」と話した。
島泰弘署長は、木下さんの危機意識が被害を防いだことをたたえ、「今後も警戒してもらいたい」と協力を求めた。