火災から文化財守れ 紀州東照宮で訓練
26日の「文化財防火デー」を前に、和歌山県和歌山市の紀州東照宮で25日、総合消防訓練が行われ、消防士や同東照宮職員ら約40人が火災発生時にどう行動するべきかを確認した。
文化財防火デーは、1949年1月26日に法隆寺(奈良県)の金堂壁画が火事で焼損したことを受けて定められた。文化財を火災から保護する消防体制の強化や市民に対する文化財防火意識の啓発を図ろうと実施。市は今月25日~31日を文化財防火運動推進週間としている。
この日は中消防署の隊員、市消防団第2方面隊第5中隊和歌浦分団の団員らが参加。東照宮の拝殿から出た火が本殿や付近の山林に広がるケースを想定して訓練を行った。煙が上がる中、建物の中から負傷者を救出し、ホースによる放水も実施した。
紀州東照宮の西川秀大禰宜は「訓練を通じて防災の意識が一層高まり、火事が起きた際にどのような動きをしなければいけないのかがよく分かった」と話していた。