200年前の紀北旅行記 県立文書館で展示
約200年前に書かれた旅行記を紹介する展示「ぼっかんさん(貝塚寺内町領主)の紀北旅行」が、和歌山県和歌山市西高松の県立文書館で開かれている。
4月7日まで。親しみを込めて「ぼっかんさん」とも呼ばれる大阪府貝塚市の浄土真宗貝塚御坊願泉寺とその住職を代々務める卜半(ぼくはん)家は文政7年(1824)、総勢45人で6泊7日にわたり紀伊国北部の名所を旅行。その際、家臣が書き留めた『紀の路御遊覧日記』をケースで展示し、一行の足跡をパネル展示でたどることができる。
紀三井寺、和歌の浦、加太などさまざまな名所を巡っており、現在も紀三井寺に残る松尾芭蕉の参道句碑をメモした様子も日記に残されている。
同館の文書専門員の藤隆宏さん(47)は、「一行が訪れた名所は今も残っているものが多く、コロナで観光は難しいけれど、実際に訪ね歩いてもらえれば」と話している。
入館無料。午前10時~午後6時(土日祝日は5時まで)。月曜日(祝日の場合は翌平日)と3月11日は休館。詳しくは同館(℡073・436・9540)。