苦難の先に明るい未来 県内公立高校で卒業式
和歌山県内ほぼ全ての公立高校で1日、卒業式が行われ、県立向陽高校(和歌山市太田、鈴木晴久校長)では普通科236人、環境科学科76人の計312人が慣れ親しんだ母校を巣立った。
在校生は参加せず、保護者は2人までに制限した他、健康観察シートの事前配布や2席ごとに間隔を空けるなど、新型コロナウイルス感染症対策に努めての実施となった。
式辞で鈴木校長は、ギリシャ神話のパンドラの箱について紹介した後「先の見えにくい時代の今、残った希望は皆さんです。決して楽ではない学校のカリキュラムを乗り越えた皆さんが、自信を持って今後の人生を楽しみながら過ごしていくことを期待しています」と呼び掛けた。
答辞では、生徒会長を務めていた高垣侑希君が、コロナ禍を経験した学校生活を振り返り、支えてくれた教職員や家族らに感謝を述べた。また、3年間共に過ごした仲間らには「寒さが厳しい方が鮮やかな花を咲かせるスミレの花のように、たくさんの苦難に耐えてきた私たちには明るい未来がきっと待っているはず」と卒業後の希望を語った。