医療従事者への接種開始 新型コロナワクチン
新型コロナウイルスワクチンの医療従事者向けの優先接種が8日、和歌山県内でもスタートした。和歌山市小松原通の日本赤十字社和歌山医療センターでは、医師、看護師など約200人が接種を受けた。同センターの平岡眞寛院長は接種を受けた後、報道陣の取材に応じ、「痛みは非常に少なく、順調に接種できたと思う」と話した。
新型コロナのワクチン接種は、医療従事者から始まり、高齢者、基礎疾患のある人などの接種を経て、一般の人への接種が順に行われる予定だ。
新型コロナのワクチンを巡っては、副反応を懸念する声もあるが、同センターによると、職員約2000人のうち90%以上が接種を希望しているという。今週は975人への接種を予定している。
この日は午前10時半ごろから、同センター本館で接種が始まった。最初に接種を受けた平岡院長はワクチンの有効性について「ワクチンによって発症リスクの低減や重症化リスクの低下を示すデータがあり、有効性は明らかだと思う」と話した。接種を受けた40代女性看護師は接種時の痛みについて、「思っていたより全然痛くなかった」と明るい表情で振り返り、30代男性理学療法士は「痛みが少なかったので安心した」と話した。
同センターの中大輔院長補佐兼高度救命救急センター長はワクチンの接種が始まったことについて「(新型コロナ感染拡大の)収束に向けて本当に大きな一歩だと考えている。めちゃくちゃうれしい」と期待を口にし、「届くワクチンを無駄なく、1人でも多くの人に接種していく」と話していた。