台風12号被災地への独自支援策発表 和歌山県
台風12号の被害を受け、 県は26日、 住宅の全壊世帯に被災者生活再建支援法の支援額に最高150万円を上乗せするなど独自で検討している住宅再建支援策を発表した。 仁坂吉伸知事が定例会見で明らかにした。 商工、 農林業関係の支援策も検討しており、 12月議会に支援策の予算案を提出する予定。
県財政課によると、 台風12号は激甚災害に指定されているため、 被災者生活再建支援法により、 全壊世帯が住宅再建する場合に最高300万円、 大規模半壊世帯で補修する場合最高150万円が支給される。 県は独自の支援策として、 住宅全壊世帯の住宅建設費に応じ、 最高150万円を補助する。 19日現在、 全壊世帯は223世帯、 大規模半壊は272世帯。 同支援法と合わせると最高450万円の補助となり、 中越沖地震の際の新潟県の支援額を上回り、 全国最大規模となる。 また、 大規模半壊世帯については、 同支援法の支給額に最高75万円上乗せする。
農林業関係については、 国の災害復旧対象外となる、 1カ所40万円以下の農地・農業用施設等の復旧について、 県独自で45%を補助。 田辺市は独自で補助金制度を導入しており、 最高50%の補助率としているため、 県の制度と合わせると最高95%の補助率となる。 営農再開支援策としてビニールハウスや改植、 離農家の農地の設備支援、 畜産業支援として畜舎の設備など、 それぞれ3分の1を補助する。
仁坂知事は、 県独自の農地・農業用施設の補助率について、 「市町村で半分 (45%) ほど持ってくれれば、 国の支援と同じくらいになる。 市町村が出してくれることを期待したい」。 県独自の支援策について 「全国にもない異例のスタイル。 被害の大きさに負けないよう、 思いきった対策にした」 と話していた。