和歌山市民の台所 七曲市場で買い出しピーク

  「どんどん、 買(こ)うてよ~!」。 市民の台所、 和歌山市東長町の 「七曲市場」 で年末の買い出し客数がピークを迎えている。 毎年29、 30の2日間が一年で最も忙しい。 店員と客が絶妙な間合いで繰り広げるやりとりは市場ならではの光景だ。

 惣菜店では、 おせち料理の煮豆やかまぼこなどが飛ぶように売れ、 鮮魚店前では、 カニを買う客に店主が 「鍋にするんかえ!? それとも焼くんかえ!?」 などと威勢のいい声を出しながら接客していた。

 小泉鮮魚店によると、 ことしは東日本大震災の影響などで東北からの魚の入荷が少なく、 全体的に1~2割高くなっているといい、 カニは例年の3~4割高いという。 イクラも秋ザケの不漁で1㌔㌘で2000円ほど高いといい、 ブリは例年より100円ほど安いという。

 買い物を楽しんでいた女性(67)は 「孫が来るんで、 いろんなもん買ってるんよ。 婿さんはカズノコが好きやからようさん買ったよ」 と気ぜわしそうに話していた。