アドバン工業 長尾社長に優秀経営者表彰

 経済の発展と地域社会に貢献したものづくり関連の中小企業経営者を表彰する日刊工業新聞社主催 「第29回優秀経営者顕彰制度」 で、 和歌山市栄谷の部品加工メーカー、 アドバン工業㈱の長尾明社長 (68) が地域社会貢献者賞を受賞した。 昭和58年から毎年1回表彰している制度で、 県内からの受賞者は平成18年以来4人目。

 本年度は全国の金融機関などから推薦された経営者54人のうち、 26人が受賞した。

 長尾社長は、 昭和45年から機械部品の製造に着手。 「品質、 コスト、 納期、 誠意では、 どこにも負けないものづくりをする」をモットーに、 自動車、 工作機械向けの精密加工部品や自動化機器の設計、 製作に取り組んでいる。 同社は、 今まで人が行っていた作業を、 自社開発したロボットなどにさせることで自動化し、 より早く、 低コストで商品を提供することを可能にした。 現在の顧客は京都府や奈良県、 滋賀県の企業を中心に約80社。 地元の活性化に貢献していることが評価された。

 長尾社長は「客のニーズに応えようと、 生産技術の開発にこだわり、 難しい注文でも必ず受ける。 今までの地道な努力が評価された結果と受け止めている。 これからも県内の一企業として、 地域に貢献していきたい」と喜びを語った。

 授賞式はこのほど、 東京都千代田区のホテルグランドパレスで行われた。