震災の犠牲者弔う 紀三井寺で一周忌法会

 東日本大震災から1年を迎えるに当たり犠牲となった人を弔い、 被災地の復興を祈願する 「東日本大震災犠牲者諸霊一周忌追善並に被災地復興祈願法会」 が2日、 和歌山市の紀三井寺の本堂で行われた。

 本堂には、 昨年4月から義援写経を行った人や信者、 参拝者ら約35人が参列し、 僧侶5人による鎮魂と被災地復興の願いを込めた読経が厳かに行われた。

 法要後、 供えられていた義援写経 (108人、 175巻) は本殿に移され、 僧侶と参列者が読経をし、 大千手十一面観世音菩薩像の胎内に納められた。 参列した和歌山市三葛の塩﨑正國さん(69)「写経は本来自分を見つめるためのものですが、 今回は被災地の一日も早い復興の願いも込めています」と話していた。

 6~8日の3日間、宮城県利府町で開かれる西国三十三所観音霊場の「平成の東北出開帳」の法要に訪れる副住職の前田泰道さん(53)は 「被災地を義援しようという皆さま方のお志を現地へお届けしよう思っております」とあいさつした。