紀州材の積み木 全青連が福島に贈る
紀州材で作った積み木で、福島の子どもたちに笑顔を。全国の真言宗青年僧侶でつくる全真言宗青年連盟(全青連)が、彼岸明けに福島県郡山市の保育園に、積み木セット「ひのきくん」を114箱送る。
放射能汚染の不安から外で思い切り遊べない子どもたちに笑顔を届けようと、全青連が托鉢(たくはつ)などで資金を集めて送る「ひのきのつみきプロジェクト」の2回目。全回は昨年7月に同県いわき市の24保育園に240箱を送っている。
全青連は初め、「地震や津波に遭った子どもたちに、『積む』『重ねる』『崩す』が基本の積み木を贈って大丈夫だろうか、震災当時のことを思い出すのでは」と不安だったという。
しかし、「いい匂い」と大喜びで遊ぶ子どもたちの姿と、「こんなに楽しそうな子どもたちの笑顔は震災以来初めて」という保育士の言葉にひと安心。次のプロジェクトに向け托鉢などを続けていた。
「ひのきくん」は和歌山市築港の白樫木材(白樫啓一社長)の製品。無垢(むく)材の積み木を探していた全青連がインターネット検索で見つけ依頼したといい、白樫社長(53)は「選んでいただき本当にうれしい」と話している。