桐蔭登山部の3人 夏のインターハイへ練習中
和歌山市吹上の県立桐蔭高校3年生で登山部の田中寛樹部長(17)は、昨年12月から一人で部を支えてきた。本年度に入りようやく新入生2人が入部。夏の高校総体(インターハイ)優勝を目指して練習に励んでいる。進学校である同校だが、同部の練習は金曜以外の毎日。田中部長は「昨年は準優勝。もうすぐ引退なのでことしこそは絶対優勝を狙いたい」と意気込んでいる。
登山部は現在、 田中部長、 休部中の2年生1人、 1年生の田中凌星君(15)、 松尾祐亮君(同) の4人いる。 しかし昨年12月、 2年生の生徒が休部し、 田中部長一人になってしまった。
山に登ることが何よりも好きな田中部長は、 2年生が戻ってきた時にいつでも登れる体づくりをしておこうと黙々と練習に励んできた。
先日今月校内であったクラブ紹介では山の風景写真を見せてPR。 その景色を 「自分の目で見てみたい」 という田中君と、 サイエンス部でのキャンプ経験を生かしたいという松尾君が加わり、 部がにぎやかになった。
優勝を目指す登山の大会では、 規定の負荷重量で登山し、タイムを競う「縦走」(4人一組)や、 荷物を背負い、地図を基に定点やコースの位置を正確に確認し、所要時間を競う「踏査」(2人一組)に挑む。 野球やサッカーとは違い、 派手さはないが体力や根性がいる競技だ。
3人とも細身だが、 いつも22㌔の重りが入ったザックを背負い、 校内を駆け回り体を鍛えている。 月数回は山に親しんでもらおうと県内外へ登りに行く。 体力だけではなく読図など知識を高めることも忘れない。 田中部長の熱意に応えようと、 部員は一丸となって汗を流している。