和歌山県内27市町村の普通会計当初予算
県内市町村の本年度の普通会計当初予算額は、骨格予算団体3町を除く27市町村の合計で4447億5900万円となり、前年度に比べ0・8%増加したことが県市町村課のまとめで分かった。
歳入では固定資産税の減少で地方税の収入が減る一方、紀伊半島大水害の復旧事業に伴い国庫支出金は増加。歳出でも同事業費が80億9000万円増と大幅に組み込まれている。
同課は「東日本大震災を教訓とした地震津波対策関連の事業や社会保障関連経費が増加すると考えられ、より慎重な財産運営が求められる」としている。
予算規模は27団体中17団体が増加し、10団体が減少した。増加率が大きいのは那智勝浦町(30・4)、すさみ町(24・5)など。減少率が大きいのはかつらぎ町の11・4がトップ(印南町は骨格予算のため除く)。
歳入は、地方税が固定資産税の減少に伴い0・5減の1193億800万円と減少したが、災害の復旧事業に伴い国庫支出金が2・2増の558億3600万円となった。
歳出は、紀伊半島大水害により、災害復旧事業費は約68倍の82億1100万円。一方で職員数削減のため人件費は3減の773億8600万円、システム構築に関わる委託料の減少で物件費が4・2減の511億7400万円となった。
また、財政調整基金の残高見込み額は前年度比9・4減の449億8600万円、減債基金は1・2減の136億2000万円となった。いずれも残高は減少する見込みで、一部の団体では枯渇する恐れがあるとしている。