仁坂知事 LNG発電の建設働き掛けへ
和歌山市での建設が凍結状態となっている関西電力の液化天然ガス(LNG)火力発電所計画について、 仁坂吉伸知事は 「これからの電力の安定供給には欠かせない施設になる」 と述べ、 計画実現を関電に積極的に働き掛けていく考えを示した。 20日の県議会で大沢広太郎議員 (自民、 田辺市) の一般質問に答えた。
仁坂知事は、 世論の批判が強い原子力発電所の新規立地の困難さや既存施設の老朽化などの問題を指摘。 LNG火力発電所について 「石油や石炭という他の化石燃料に比べて環境負荷が少ない」 と述べ、 今後の電力供給のために、 建設計画の実現が必要との認識を示した。
建設予定地は、 和歌山市湊の住友金属工業和歌山製鉄所の沖合埋め立て地。 計画では、 敷地面積約95万平方㍍、 最大出力370万㌔㍗の発電所を建設するとしている。
関電は平成12年、 発電所建設と環境保全に関する協定を県と結び、 16年には地盤改良工事を終えているが、 電力の需要低迷を理由に、 計画は凍結されたままとなっている。
東日本大震災以降の電力不足への懸念から、 県議会と和歌山市議会はことし2月定例会で建設計画の促進に関する決議を可決し、 4月には関電に早期の建設を申し入れている。