図書館に児童書 故石坪さんの寄付で購入
和歌山市神前の故・石坪貞雄さんが市に寄付した資金により、 市民図書館 (同市湊本町) と5カ所のコミュニティセンターの図書室に児童書が購入され、 お披露目の式典が11日、 貞雄さんの妻・千鶴子さんや大橋建一市長らが出席して同館で行われた。
元県職員の貞雄さんは平成22年8月に93歳で亡くなる際、 寄付を遺言していた。
遺志に従って千鶴子さん (90) は昨年3月、 市のふるさと納税制度 「元気わかやま市応援寄付金」 に2000万円を寄付。 市は児童書の購入費として活用することを決めた。
すでに市民図書館と5カ所のコミュニティセンターに合わせて約3000冊が購入されており、 式典ではこのうち図鑑や文学、 伝記など約600冊が披露された。 最終的に6カ所に計約1万2500冊の児童書が配置されることになる。
式典では、 真新しい児童書が並ぶ前で千鶴子さんと大橋市長、 大江嘉幸市教育長がテープカットを行った。 大橋市長は 「子どもたちの心を育む本をたくさんそろえて、 市の未来を開いていくために寄付金を使わせていただきたい」 と、 石坪夫妻の真心に感謝の言葉を述べた。
千鶴子さんは 「いろいろなジャンルの本を置いてくださり、 主人もきっと喜んでいる。 いつまでも多くの皆さんから愛読されてほしい」 と話していた。