投手戦の末サヨナラ 貴志川が惜敗
第94回全国高校野球選手権和歌山大会は6日目の18日、 和歌山市毛見の県営紀三井寺球場で2回戦3試合があり、 第1試合は貴志川が耐久との接戦の末、 1―2のサヨナラ負けを喫した。
貴志川
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100000002
耐久
〔貴〕 吉野―上田 〔耐〕 梅本―古川克▽2塁打=梅本(耐)
1点を追う貴志川は4回表、 2死2塁と得点圏に走者を進め、 北谷の適時打で同点に追いついた。 その後も好機をつくったが、 好投を続ける先発吉野を援護できなかった。 吉野は走者を出すも変化球を低めに集める粘りの投球。 何度も危機を切り抜けていたが、 最終回に野手の失策が絡みサヨナラを許した。
監督の右腕 亀田外野手
「俺の右腕になれ」。 外野手の亀田は秦野監督から告げられた。 今春の大会期間中、 出場機会に恵まれず落ち込んでいた亀田だったが、 「チームのためならやろう」 と決心。 この日から外野の主将を務めた。
主将も副主将もいない新チームの外野で、 3年生の亀田は入部した1年生らをまとめた。 監督から怒られることもあったが、 役割を全うしてきた。 この日まで外野手を最高の状態に仕上げて試合に挑んだ。
試合中は3塁コーチと伝令役を兼任。 6回に2死1、 2塁の危機で伝令としてマウンドに向かった。 先発の吉野に対して 「今日は最高のピッチングや。 思い切り行け」 と伝えると、 チームはこの危機を乗り切った。
「試合に出たかったけど最高の仲間と野球ができて悔いはない。 この仲間は僕にとって一生の宝物です」。 亀田は声を絞り出し、 最高の仲間と共に球場を後にした。