有名海外ブランドが来和 繊維業界と商談会
県、わかやま産業振興財団、日本貿易振興機構(ジェトロ)の招待で、海外の有名アパレルブランド関係者がこのほど来県し、県内の繊維産業関係者らと意見交換や商談会を行った。
県企業振興課によると、ジェトロによる商談会は東京や大阪で毎年開かれているが、今回は日本有数の繊維産地である和歌山の強い要望が実り、初めて県内で開催された。
来県したのはイタリアのグッチ、フランスのイヴ・サンローラン、米国のアイリーンフィッシャーとトリーバーチ、英国のオーラカイリーの各ブランド。商談会は和歌山市の複合商業施設フォルテワジマで開かれ、県内企業12社が参加した。
招待ブランド一行は商談会の他、仁坂吉伸知事や繊維産業関係者との意見交換会、パイル織が盛んな橋本市高野口町の訪問などを行った。
商談に参加した県内企業からは「海外の一流ブランドと和歌山で商談ができるのはありがたい。イタリアに出張営業を行ったが、アポイントをとるのも難しい。こうした取り組みはぜひ継続してほしい」と県に要望する声が上がった。
アイリーンフィッシャーのインカ・アプターさんは「和歌山の繊維産業は厳しい状況と聞いた。新分野の製品開発やグローバルな視点での販路開拓は必須。地域のスピリッツをあらゆる機会に海外に発信することが重要であり、できることがあれば協力したい」と話した。
同課は、今後も繊維産業の振興や海外販路開拓を積極的に進めるとし、県内企業の一層の取り組みに期待している。