和佐小5年生が脱穀体験

 和歌山市祢宜の市立和佐小学校(武本多香子校長)の5年生71人は24日、近くの国指定重要文化財「旧中筋家住宅」で、自分たちで刈り取った稲を昔ながらの農機具を使って脱穀した。

 稲は地元の農家の協力で、6月に田植えを行ったもの。登録文化材所有者の会代表などを務める中筋正保さん(82)が「昔、米はお金の代わりだった。それだけ値打ちの高いものとして大切にされた」と説明。米は食料として、わらは草履など生活の中でいろいろな道具として利用されたことを伝えた。その後、児童たちは、「千歯こき」や「とうみ」「千石通し」を使い脱穀作業を体験した。

 5年1組の青山菜央さん(11)は「米作りは大変やった。みんなで作ったからおいしいはず」。石橋和さん(10)は「(千歯こきは)力がいった。でも楽しい」とにっこり。中筋さんは「本当にたくさんの手間が掛かる。米を大切にする気持ちを学んでもらえたら」と話していた。

 精米した米は来月の加太合宿の飯ごう炊さんに使用する。