智弁2年ぶり優勝 秋季高校野球 和歌山県2次予選

 平成24年度秋季近畿地区高校野球大会県2次予選は6、7の両日、和歌山市毛見の県営紀三井寺球場で準決勝2試合と決勝、3位決定戦があり、智弁、市立和歌山、高野山が近畿大会の出場権を獲得した。智弁は2年ぶり19回目、市立和歌山は8年ぶり9回目、高野山は23年ぶり3回目の出場となる。近畿大会は20日、ほっともっとフィールド神戸球場で開幕。第85回選抜高校野球大会出場校を選考する際の資料となる。

 準決勝第1試合は智弁が高野山を9―2で下し、第2試合は市立和歌山が和商を5―4で破った。決勝戦は智弁が市立和歌山に14―0で圧勝、3位決定戦は高野山が和商を3―1で下した。

 ◇準決勝
 〔第1試合〕

高野山 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2
智弁 2 0 3 0 0 1 0 3 X 9

 〔高〕三好、西尾―正賀〔智〕吉川―長▽2塁打=正賀(高)片山(智)

 智弁は初回、四球で出塁した阪本が2盗を決めると、天野が左前に適時打を放ち先制。続く吉川の単打で好機を広げ、片山が中前に運んで加点した。3回には1死満塁から片山が走者一掃となる2塁打を放ちリードを広げた。投げては先発吉川が9回を2失点の完投で試合を組み立てた。

 〔第2試合〕

和商 0 0 0 3 0 0 0 0 1 4
市和歌山 0 0 0 2 0 0 0 3 X 5

 〔和〕西居、小林―岩田〔市〕山田英―宮田▽本塁打=川本(市)▽3塁打=中尾龍2(和)▽2塁打=斎藤(和)杉野(市)

 市立和歌山は3点を追う4回、1死1塁から川本が左越え本塁打を放ち1点差に詰め寄ると、8回には瀬戸口、山田英、杉野の適時打で3点を奪い、試合をひっくり返した。投げては先発の山田英が9回を3失点の完投。

 和商は同点で迎えた4回、2四死球で2死1、2塁とし、永広の右前適時打で先制、さらに2点を加えた。2点を追う最終回、2本の長打で1点差としたが、あと一歩届かなかった。

 ◇3位決定戦

和商 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
高野山 0 0 1 1 0 0 0 1 X 3

 〔和〕小林、西居―岩田〔高〕三好―正賀▽3塁打=宮川(高)▽2塁打=中尾健(和)

 和商は2点を追う6回、2死2塁の好機で中尾健が中越え2塁打を放ち1点差。その後も走者を出したが及ばなかった。

 ◇決勝

智弁 0 3 3 0 0 3 1 3 1 14
市和歌山 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2

 〔智〕吉川、原―長〔市〕山田英、吾妻、小窪―宮田▽3塁打=田中(智)▽2塁打=吉川、西、阪本(智)杉野(市)

 智弁は2回、2死1、3塁の好機を演出すると、田中が右中間に3塁打を放ち2点を先制。続く阪本の左前適時打で加点した。3回には4単打を集め、3点を追加。攻撃の手を緩めない智弁は6回以降も毎回得点を奪い、20安打14得点の猛攻で力の差を見せつけた。投げては先発吉川、原が完封リレー。市和歌山打線を3安打に抑えた。

 天野主将は「2つ勝つまでは気を抜けない。必死になって何が何でも勝ちたい」と近畿大会に向けて意気込んだ。

 市和歌山は3、4、5回に得点圏へ走者を進めたがあと一本が出ずに無得点。智弁投手陣を攻略できなかった。5失策と守備の乱れも目立った。

 村原主将は「近畿大会まで2週間ある。練習で締め直して、最低でも2勝したい」と話していた。