負債総額ことし最大 和歌山県内9月の倒産
東京商工リサーチ和歌山支店によると、 9月の県内倒産件数(負債総額1000万円以上)は10件(前年同月と同じ)。負債総額はことし最大の55億70000万円(同40億5400万円増)で、9月としては過去10年で最大となった。 また9月までの累計が159億3800万円に達し、 昨年1年間の負債総額を3100万円上回った。
主な倒産は、 ゴルフ場運営の南海観光開発㈱(和歌山市、負債総額52億9000万円)で、10億円以上の倒産は先月に続いてことし3社目。
地域別では、 和歌山市が6件、 岩出市と紀の川市、御坊市、田辺市が各1件。 産業別では、 小売業が4件と最も多く、 建設業、 サービス業が続いた。 倒産の原因は、 販売不振が7件と全体のほとんどを占めた。
形態別では、 破産が8件、 民事再生法と銀行取引停止が各1件だった。 負債額別では、 1000万円以上が7件、 5000万円以上が2件、10億以上が1件。 業歴別では、 30年以上の倒産が3件あり、 業歴の長い企業の倒産が目立った。
同支店では 「ゴルフ場の大型倒産以外で負債が1億円を超える倒産はなかったが、 中堅規模の企業に関するネガティブな話題も増えつつある。 業績の改善が遅れている企業や返済猶予を受けている倒産予備軍の息切れにより、 今後倒産は緩やかに増加局面に入る懸念が高まっている」 としている。