自然エネルギー立県目指し 異業種集まり会社設立

 県内の設計・施工業者やシステム会社など民間の異業種が集まり、地域密着型の発電会社「和歌山自然エネルギー発電㈱」(本社=和歌山市南材木丁、木村浩造代表取締役)を設立した。太陽光発電設備の施工からメンテナンスまでを一貫して地元企業で行うのが特徴で、地域経済の活性化、自然エネルギーの地産地消が期待される。

 太陽光発電事業が県内でも広がりを見せているが、県外資本の大手企業の参入もあり、同社は「県内で収益や雇用を上げていかなければ。自分たちでできることは自分たちで」と話す。

 地元企業が主体となり、長期的なニーズが予想される「ミドルソーラー」を中心に、導入場所の選定、契約、資材決定、施工、点検・監視、メンテナンスと、「顔の見える安心・安全」を提供。また、休耕田を活用し、自然エネルギーと農業の共生を図るなど、地域と共同で研究を進めていく。

 同社によると、自然エネルギーの有効活用を目的に、地元の民間企業が互いの技術を持ち寄り、株式会社を立ち上げるのは県内初という。元経産省のコーディネーターの木村代表取締役(66)は「自然環境に恵まれた県の特性を生かし、自然エネルギー立県を目指す。みんなで協力し、地域活性化の手段として考えていきましょう」と呼び掛けている。

 出資会社は、環境経済総合研究所、㈱大山、㈱エイワット、アイレス電子工業㈱、阪和電子工業㈱、㈱ハマナカ。