和歌山県が香港貿易局と協定 県内企業の進出支援

 県は10日、香港貿易発展局と経済交流の促進で協力する内容の合意書を締結したと発表した。同局と日本の都道府県による締結は初めて。県内企業の香港進出に向けて同局から支援が受けられることになり、仁坂吉伸知事は「香港や中国市場に県産品をどんどん売っていきたい」と話している。

 仁坂吉伸知事が5日、同局を訪問しフレッド・ラム総裁と合意書に署名した。

 県文化国際課によると、同局は香港企業や香港で活動する海外企業の支援などを行う法定機関。合意により、県内企業は、香港企業とのビジネスマッチング、見本市や商談会への参加などの支援を同局から受けられる。香港企業のネットワークを通じ、県内企業の中国本土・アジア市場への進出にも期待が高まる。

 仁坂知事との会談でラム総裁は、香港は家庭雑貨の有望な市場だとして県内家庭雑貨企業の香港進出を希望。これを受け県は同局と今後、協議を進める。

 合意書に基づく最初の活動として、県が出展する香港フードエキスポ(8月15~19日)で、同局は出展企業に香港企業の紹介などを行う。9月には同局訪問団が県内企業の視察を予定している。