1週間ぶり3候補そろう 参院選和歌山選挙区
参院選は中盤戦を迎え、和歌山選挙区では11日、公示から1週間ぶりに3候補がそろって紀州路を駆け巡った。内閣官房副長官の自民現職・世耕弘成候補(50)の地元入りの予定が3日間しかないためだが、厚い地盤と知名度で安定した戦いを展開し、幸福実現新人・久保美也子候補(52)、共産新人・原矢寸久候補(61)は県内をきめ細かく回り、懸命に支持拡大を訴えている。同日の3候補の動きを追った。
久保候補は和歌山市内を街宣した。県庁や中央郵便局前、主要な交差点など6カ所の街頭に立ち、地元の大谷地区へあいさつ回り。街頭では国防や憲法改正の問題を中心に訴え、「景気低迷の中で消費増税をすれば経済成長の腰折れにつながる」「日本の平和を守るために憲法9条改正を」と主張。陣営は「(結党当時の)4年前と反応は違う。党の政策を丁寧に訴えていく」と気を引き締めている。
原候補は8日から県内を南下中で、11日は東牟婁郡で終日活動した。那智勝浦、太地、古座川、串本各町の商店街や漁協前など7カ所で街頭演説、個人演説会を開いた。若者が県外に流出する現状について「思い切って若者を応援し、お金をかける政治が必要」と力説。消費増税ストップ、護憲、原発再稼働反対など自民党との対決姿勢を鮮明にした。陣営は「近年になく反応がよい」と話す。
世耕候補は東西牟婁郡と田辺、新宮両市、みなべ、印南両町を巡り、16カ所で演説会をこなした。「皆さんに景気回復を実感してもらえるよう、経済に集中してやっていく」と強調。参院のねじれ解消を訴え、「自民中心の勢力に安定した力を与えてほしい」と呼び掛けた。各会場では地元首長や党所属の県議らが応援のマイクを握った。世耕候補の次の地元入りは選挙戦最終日の20日の予定。