生活保護引き下げ反対 県に審査請求
和歌山クレジット・サラ金問題対策協議会は17日、ことし8月から始まった生活保護基準の引き下げは不当として、県に不服を申し立てる審査請求を提出した。各都道府県で貧困問題などに取り組む市民団体らが実施する「1万人審査請求運動」の一環。
政府は生活保護費の核となる「生活扶助」を、3年間で平均6・5%削減する方針を示しており、被保護世帯の96%が対象とされている。
同日、同協議会の弁護士や司法書士が県庁を訪れ、芝野友樹弁護士が15世帯30人分の審査請求を県福祉保健総務課の担当者に提出した。
同課によると7月時点で県内の約1万2000世帯が保護を受けている。和歌山市内の受給者の女性も同席し、「消費税も上がることからますます生活が苦しくなる。ぜいたくは言わない。少しでも生活を楽にしてほしい」。芝野弁護士は「決して人ごとではない。誰もが暮らしやすい世の中になれば」と話していた。
同協議会では引き続き審査請求の申し立てを受け付ける。問い合わせは和歌山合同法律事務所(℡073・433・2241)。