小久保氏、侍ジャパン監督就任へ

 日本代表の野球チーム「侍ジャパン」の監督に、和歌山市出身でソフトバンク、巨人で活躍した小久保裕紀氏(41)が内定した。各社報道を受けて家族や関係者らは祝福に沸いた。母の利子さん(66)は「この若さで選ばれて、不安と心配が強いですが、大会に向け『まずは一勝』と陰ながら応援させてもらいます」と活躍に期待をかけた。近日中にも、日本野球機構(NPB)から監督就任の正式発表が行われる見込み。

 利子さんは、監督内定の報道があった2日夜、自宅のテレビで息子が取り上げられたニュースを見て、寝耳に水のごとく驚いた。別の部屋にいた小久保氏の祖父に当たる勉さん(87)に急いで報告に行ったが、すでに別の話題に切り替わっていたほど一瞬の知らせだったという。「少し前にスポーツ紙で監督候補報道があった時、本人に確認しましたが、知らないと言っていたぐらいだったので、信じられませんでした」と振り返った。

 小久保氏が生まれ育った市内の関係先でも吉報を喜んだ。母校、県立星林高校野球部の大山達也監督(32)は「本当に偉大で尊敬すべき本校OBが日本代表監督になることは、選手にとっても刺激になると思います。活躍していただきたいです」とエール。小久保氏のユニホームやグローブなど現役時代の野球道具を多数展示している、複合商業施設「フォルテワジマ」3階にあるわかやまスポーツ伝承館(同市本町)でも新たな歴史の一歩を祝福。江川哲二事務局長(50)は「日本代表監督として活躍してもらい、侍ジャパンのユニホームも展示したいですね」と喜んだ。

 

「応援しています」と小久保グッズ展示前で見学に来ていた小学生ら(わかやまスポーツ伝承館)