紀の川市議選 旧5町別分析「桃山」
最も激戦が予想される桃山地区。9月2日現在の有権者数は6465人と旧5町で最も少ないが、前回投票率は78・91%と最高で選挙への関心は高い。
立候補を表明している5陣営いずれもが今回の選挙の厳しさをにじませる中、一線を退く井沼武彦、大森道夫両氏の引退票約2600票をめぐる争いは激化。新人の2人には心強い応援があり、現職は前回以上に苦しい戦いを強いられているようだ。〔写真の並び、紹介は五十音順〕
立候補を表明しているのは阪中晃(57)無現、仲谷妙子(68)無新、舩木孝明(67)無新、村垣正造(63)無現、室谷伊則(56)公明現――の5氏。
阪中氏は前回1108票で24人中23位当選。前回の下位当選に加え、馬力のある新人の登場に危機感を持って市内全域で奮闘中だ。地元の最上地区で地盤を固め、現職2人の引退票を取り込みにかかる。
新人の仲谷氏は前回894票で涙をのんだ。雪辱に燃える今回は桃山の婦人会や商工会女性部などの役員経験を強味に、元市議の応援を受けながら活動。前回の反省点を踏まえ、地道に票を集めている。
新人の舩木氏は社会福祉法人の運営や学童保育の支援事業で培った経験を武器に、草の根で支持拡大を図る。元町長の応援を受け、現職引退票の取り込みも進んでいるとみられ、着実に足元を固めているようだ。
村垣氏は前回1574票で8位当選。激戦の予想を立て、「前回より早く動き出した」と話す一方、新人の動きに注意を払う。地元の元などを中心に活動し、貴志川や粉河の他地区の浮動票や現職引退票の獲得に力を入れる。
室谷氏は前回1554票で9位当選。打田に事務所を構え、両地区で活動を展開している。新人の活発な動きに「桃山での票は前回より減るだろう」と分析。参議院選挙の影響で出足は遅れたが、党員票などで目標の2000票を目指す。