建設設計を保護者に説明 伏虎の小中一貫校

 平成29年4月に開校する伏虎中学校区小中一貫校の建設基本設計などがまとまり、和歌山市教育委員会は13日、市役所で保護者を対象に説明会を開いた。本町、雄湊、城北の3小学校と伏虎中学校が統合する一貫校は、同市鷺ノ森南ノ丁の城北小と城北公園を整備して建設。新校舎の工事工程や外観、教室配置といった設計概要について説明した。

 工事工程では、新校舎設置場所となる城北小で6月10日から来年2月10日まで、南校舎と給食室の改修や北西校舎の解体を行う。北西校舎解体にあたり、児童は南校舎で授業を受けることになり、家庭科室などを確保するため、夏休み期間中に南校舎を改修。南校舎移行後、北西校舎の解体に入る。

 新校舎の建設は来年8月ごろから始め、28年度末に完成予定。開校後に南校舎の解体が始まる。現在、グラウンドで進められている埋蔵文化財発掘調査は来年9月末まで行う見通し。

 設計概要では、現在北側にある正門を東側に移設。教室は中学生が東側、小学生が南側に配置する他、統合する各学校の歴史を学べる教室「メモリアルホール」、児童生徒と教員がふれあう「教師ステーション」、3階に屋内運動場を設置。校内には200㍍トラック、テニスコート2面、プールを確保する。

 説明会では、保護者から「公園は地域の憩いの場。少しのスペースでも残せないか」「子どもに危険な地下駐車場を廃止させ、グラウンドを広く使えないか」などの意見が出た。現在、城北地下駐車場は車の出入り口を4カ所から3カ所に減らして営業を続けるとしている。

 また前回の説明会で意見のあった通学距離の問題について、市教委は最大で通学距離が約2・1㌔になる児童もいることから、複合学区を検討していると回答。市教委は「地域の皆さまと一緒に学校を創っていきたい」と話した。

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 小学校名、一貫校愛称募集 市教委は6月2日から同月30日まで、小学校名と、小中一貫校の愛称を募集する。対象は伏虎中学校区の児童生徒、保護者、教職員、卒業生、住民。寄せられた小学校名と愛称は教育委員会事務局で集計・協議し、ことし中に教育委員会定例会で決定する予定。応募方法など、詳しい問い合わせは市教委教育政策課(℡073・435・1135)へ。