和歌山トライアンズ優勝 西日本王者に
プロバスケNBLウエスタンカンファレンスの和歌山トライアンズは13日、パークアリーナ小牧(愛知県小牧市)でプレーオフカンファレンスファイナルのアイシンシーホース三河との第3戦に臨み、73(15―18、23―16、21―17、14―8)59でアイシンを下し、カンファレンス優勝を手にした。トライアンズは21日から、東京の国立代々木体育館で行われるイースト王者の東芝神奈川との日本一を懸けたリーグファイナルに挑む。
試合は、前半から予想通りの接戦の展開に。試合の流れをつくったのはパーカーだった。第1クオーター(Q)4分半には、パーカーがターンオーバーから気迫のダンクを決め勢いに乗る。4点リードで突入した第3Qでは、シュートがなかなか入らずアイシンにペースを握られそうになるが、打破したのが木下博之。3シュートを確実に決めると、トライアンズはペースを取り戻し、さらにパーカーがオフェンスリバウンドから得点するなど、攻撃の勢いを強めた。
第4Qでは、残り2分6点差の場面で、この日大活躍の木下博がアイシンにとどめを刺すシュートを決め突き放した。その後、アイシンはファールゲームに持ち込むが、トライアンズが時間を使った攻撃で逃げ切った。前2試合に続き、川村卓也も14得点と勝利に貢献した。
試合後、ジェリコ・パブリセビッチヘッドコーチは「カンファレンス決勝の舞台で、昨シーズン優勝(JBL)のアイシンを倒すことは誰も予想できなかったはず。選手や応援してくれたファンに感謝したい」と喜んだ。今季で引退を表明している永山誠主将は「自分たちの方が『勝ちたい』という気持ちが強かった。リーグファイナルも自信を持って試合に臨みたい」と次戦に向けて語った。
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トライアンズの勇姿にファンも大感動。大阪府枚方市の青木守さん(56)は「夢の日本一も見えてきた。選手には、代々木体育館でも頑張ってほしい」、木下博之選手の父で八尾市から駆け付けたという勝雄さん(66)は「息子は、体の調子も万全ではなかった中で、よく頑張ってくれた。プレーも一番だった」とそれぞれ興奮した様子で話した。