元気と国体重点に 和歌山市予算方針

 和歌山市は10日、来年度の当初予算編成方針を発表した。厳しい財政状況の中、来年10月に実施予定の10%への消費税率引き上げを見込んだ予算要求となるなど事業の立案は困難が予想される。

 厳しさ続く財政  財政状況は依然として厳しい。一般会計などの元利償還金の標準財政規模に対する割合を示す実質公債比率は43中核市でワースト11位(25年度決算)、将来負担比率は同ワースト5位。特別会計は、下水道事業の約75億円など計約126億円の累積赤字を抱える。都市計画道路の整備や小中一貫校建設、老朽化施設の更新などに伴う地方債増加も見込まれる。

 財源不足も深刻で、昨年度当初予算で約47億円、本年度当初予算で約78億円が不足。退職手当債や、財政調整基金の取り崩しなどで対応せざるを得ない状態が続いている。

 同課は来年度の財源について「国や県の補助制度を積極的に活用した事業で確保したい」と、収支バランスの改善に向けて取り組む姿勢を示している。